『夏期講習会の授業をしっかりと受ける』
2018.07.25
早稲田アカデミーの標準日程ですと、今日から小3の講習会がスタートしています。私も小3クラスを担当していますので、朝から生徒たちと元気に授業をしています。普段は夕方から夜の時間帯での授業なので、どうしても生活が「夜型」になってしまいます。朝から元気な小3生たちと「真剣勝負」の講習会授業に臨めるように、「朝型」の生活に切り替え、体調を整えていかないと……と考えているところです。
生徒たちにも「夏は早起きをして」と毎年話をしています。講習会の内容をしっかりと身につけるためには、授業中に頭脳が100%回転していなければなりません。寝坊をしてボーっとした状態では、授業に集中できません。早起きは講習会の授業をしっかりと受けるための一つのポイントとお考えください。
今回は、夏期講習会の学習効果を高めるために(早起きだけではなく)、「授業の受け方」「ノートのとり方」に関してアドバイスさせていただきます。夏期講習会の授業は通常よりも長いため、当然授業内で扱う内容も多くなります。それらをきちんと定着させるためには、正しい「授業の受け方」を理解しておくことが必要です。私も小3・小4の夏期講習会を担当するときには、「授業の受け方」そのもののレベルアップを一つのテーマとして授業を行っています。
「正しい授業の受け方」といっても、決して難しいことではありません。授業で教わったことは、その授業内で身につけて(覚えて)帰る、その一点だけです。ただ、実はそれを意識して授業を受けている生徒は意外に少ないものです。まずはそこからお子様に伝えていただきたいと思います。小学生にとって、家に帰ってからもう一度テキストやノートを見て、授業を振り返り、身についていないものを思い出して定着を図る「復習」を完璧にこなすのはなかなか難しいものです。集中して授業を聞いて、その内容をノートにとることでその場で復習し、身につける。家に帰ってからは、宿題となっている問題を解き、教わったことを再確認する。そんな学習スタイルを身につけてほしいと思います。
また、早稲田アカデミーの授業では、先生が解説しながら板書をしているときは鉛筆を持たない、というルールになっています。集中して聞くことでまずはしっかりと内容を頭の中に入れるように指導しているわけです。次に「はい、書きなさい!」と指示をしてノートをとらせます。この生徒がノートをとっているときに、我々は授業内容を生徒が理解できているかを一人ひとり確認していきます。頻繁に顔を上げながら、一字一字丁寧に書いている生徒がいます。こういった生徒はノートを丁寧に書くことはできているのですが、内容がしっかりと頭に入っていないことが多くあります。逆にホワイトボードをじっと見て、一気にある程度まとめて書き切ってしまう生徒がいます。そのような生徒は、頭の中に内容を入れてから書いているため、それがそのまま「復習」となります。当然、定着度も高くなります。
さらにここに関しては、教授法のノウハウがいくつかあります。たとえば、非常に重要なことを教える場合、あえて全てを黒字で書いて、生徒に写させ、全員が写し終わったあとで、赤や青のペンで重要なところをチェックさせていく、という方法があります。聞いている段階でまず頭の中に入れ、さらに自分で書くことで「復習」し、もう一度重要なところに色を付けることでもう一段階を演出するわけです。
もしご家庭でノートを利用した復習をされる場合は、お子様のノートを預かって、書かれている内容を口頭で確認していくとよいでしょう。たとえば、次のように書かれているノートがあったとします。
『1とその数以外に約数を持たない数 → 素数』
『同じ数字を2回かけた数(平方数)の約数の個数は奇数』
このようなときには「1とその数以外に約数を持たない数をなんていうんだっけ?」「約数の個数が奇数になるのはどんな数?」と聞いてあげればよいわけです。よろしければお試しください。
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