『夏へ向けて』
2018.06.22
各校舎で「夏期講習会」の受付が行われています。春・夏・冬の各講習会は年間カリキュラムの一環となっていますので、塾生の方には「原則として必修参加」というかたちでご案内させていただいています。
「進学塾に通っている生徒は、1年間の総学習量の3分の1を夏休みに行っている」という統計結果を見たことがあります。早稲田アカデミーでは普段からしっかりと学習をさせていますので、「夏に3分の1」ということはないと思いますが、それでもかなりの質・量の学習に取り組んでいきます。夏期講習会の日程がそれほど長くない小3でも、「塾がない期間の課題」をしっかりとご用意させていただきますので、ご安心(?)ください。
我々講師陣も、夏に向けた準備を進めています。それぞれの学年、それぞれのクラス、それぞれの生徒が、全員充実した夏の学習を進められるように、教材やテスト、指導案などの準備を行っております。また、「社員研修・指導研修」なども実施しており、「より充実した指導ができるよう我々自身の力を高める」という視点での準備も行っています。早稲田アカデミーの指導法研修は全国的にも評価をいただいており、学校などの公教育機関の先生方の研修でも利用されています。
さて、先日私が担当している小3クラスのお母様から「朝の学習」に関してご相談いただきました。「朝起きてから学校に行くまでの時間で塾の宿題をやっているが、このやり方で良いだろうか」というお話でした。前回の記事でも「朝起きること」に関して触れさせていただきましたので、ご紹介させていただきます。
個人的には「朝の学習が充実すること」はよいことだと考えています。
「人間の脳は、100%の働きになるまで、目覚めてから約3時間かかる」と聞いたことがあります。小6生には、「入試の時間に最大限の力を発揮するために、受験直前期は朝型の生活に切り替えるように」と話すこともあります。ただ、小3~小4の宿題であれば、朝学校に行くまでの時間でも十分対応できると思います。朝に学習する習慣をつけておくことは、小5から本格的な受験学習をする際にもプラスに働くはずです。
小5以上になると、宿題の計画的な時間配分はより重要になってきます。国語の文章読解や算数の応用問題など高いレベルの思考力を要するものは、夜にじっくり腰を落ち着けてやることが必要です。一方で、漢字学習や計算など短時間のトレーニング的なものは、朝の「隙間」時間などに終わらせてしまうことができれば、学習密度を向上させることにつながるわけです。
もちろん、「いつ何を学習するのが良いか」はお子様のタイプによっても変わってきます。「朝が弱い」タイプのお子様に、無理やり朝の学習をやらせる必要はありません。ただ、「朝、決められた時間に自分で起きる」ということは、単に学習面で効果があるだけでなく、精神的な成長のひとつの指針となる場合があります(前回の「依存心」にもつながる部分ですが……)。
もしいま「朝学習」を行っていなくて、取り入れてみようとお考えであれば、突然「明日から」というのは少し無理があるでしょう。4月に新学期を迎えて、やっと落ち着き始めた生活リズムがくるってしまう可能性もあります。きっかけとしては、夏休みに入るタイミングが良いのではないでしょうか。「夏休みのラジオ体操」ではありませんが、やはり夏は暑い日中より、少しでも涼しい朝の方が過ごしやすいはずですし、朝の方が集中して学習できるでしょう。
また、午前中に夏期講習会の授業がある場合は、授業に集中するために「起きてから3時間経っている」ことが必要になるのは、前述した通りです。よろしければお試しください。
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