四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『お子様との会話を』

2019.05.24

最近の中学入試では、机上の学習における知識を問う問題だけではなく、お子様の生活に比較的近い位置にある「身近なもの」についての問題が出題されることがあります。例えば、「和食の配膳の仕方」「フランス料理の順番」などについてです。「コンビニエンスストアで飲料が置いてある場所と、なぜその場所にあるのか」といった問題を出題した中学校もあります。


身近なものに対して興味を持って観察したり、「なぜ」と考えたりする習慣は問題発見能力へとつながっていきます。与えられた問題を解決する力よりも、どこに問題があるかということを見つけられる力は、これからの将来においてとても大切な力となるはずです。「思考力重視」の方向へ大きく舵がきられている大学入試もそういった考えに基づいているのです。


身近なものに関心を持つようにするためには、普段からいろいろと考えて生活することが大切です。お子様が興味関心の幅を広げたり、思考を深めたりするためには、親子の会話がとても重要です。


毎晩の食事のとき、学校や塾について親子で話す習慣があったとします。お子様は何を話そうかと、学校や塾で考えながら過ごすようになるのではないでしょうか。もしくは何かに気が付いたときに、これを夕食のときに話そうと思っていろいろと考えるのではないでしょうか。そういった毎日が「考える力」を鍛えることにつながるのです。


「親子の会話」と言うと、「うちは会話の時間をかなりとっているんだけど……」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、その会話の内容はいかがですか。お子様が自発的にお話しになるような状態になっていますでしょうか。親が一方的に話をしていることはないとしても、無理やり聞き出すような形になってはいませんでしょうか。「今日、学校で何かあった?」「いや別にないよ」「じゃあ、塾では?」「特に……」という会話では、興味関心の幅を広げたり、思考力を伸ばしたりすることはできないでしょう。


まずは、お子様が自発的に話せる雰囲気をつくってあげることが大切です。そのためには、少し忙しくてもお子様の話にぜひ耳を傾けてあげてください。自分が興味を持ったことに対して、お父様やお母様が関心を示して聞いてくれるということがわかれば、お子様はきっと、もっといろいろと話したいと考えるようになるはずです。


テーマを決めた会話よりも、雑談をしているときの方が頭脳は働いていると聞いたことがあります。いろいろな話題に関して、相手の立場も考慮しながら話すことで、頭は回転するのです。そういった意味では、さまざまな人との会話も有効でしょう。お父様やお母様だけではなく、お祖父様やお祖母様との会話などもいろいろな点において効果的です。


授業の前後に私に「雑談」をしてくる生徒がいます。時間がある限り耳を傾けてあげるのですが、けっこう面白いことを話してくれます。ご家庭でもお子様との「雑談」をぜひ楽しんでみてください。

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