『目をよくする、耳をよくする①』
2020.07.01
先日の日曜日(6/28)に早稲田アカデミー全校舎で「全国統一小学生テスト」が実施されました。ご受験いただいた方も多かったことと思います。例年であれば5月末から6月初めに行われていたテストですが、今年は新型コロナウイルスの影響で、約1カ月遅れの実施となりました。私の勤務している武蔵小杉校にもたくさんの生徒が受験しに来ました。最近はZoomによる「双方向Web授業」で参加していた生徒たちも久しぶりに校舎に来てくれて、元気な姿を見ることができました。
これまでの「全国統一小学生テスト」では、お子様がテストをご受験いただいている時間に「保護者セミナー」を各校舎で実施させていただいておりましたが、今年はテスト会場の3密状態を回避するために、校舎での保護者向けイベントは中止とさせていただきました。「全国統一小学生テスト」をご受験いただいた皆様には、映像でご覧いただける「保護者セミナー」のご案内がメールで届いていることと思います。今回は私がお話しさせていただきました。正直なことを申し上げれば、カメラの前で話をするのはとても苦手です。緊張もしますし、言葉がうまく出てきません。収録された映像をチェックのために見返したのですが、やはりうまく喋れておりませんし、そもそも自分を画面で見るのも声を聴くのも、あまり……。ということで、映像チェックはほかの職員に任せてしまいました。私自身の写りはよくありませんし、たどたどしい話し方ではありますが、ただ内容的には皆様にお伝えしたいことを一生懸命ご用意しましたので、まだの方はよろしければご覧ください。
さて、今回の題名となっている「目をよくする、耳をよくする」というテーマですが、「視力や聴力」を高めるということではありません。以前に「字をきれいに書くためには、視力に合った矯正器具(眼鏡)を使う」という内容の記事を書かせていただいた覚えがあるのですが、今回はまったく違うテーマです。
今年は小6対象「NN志望校別コース」の慶應義塾普通部クラスを担当しており、日曜日に算数の授業を行っています。新型コロナウイルスの影響による自粛期間中からのスタートでしたので、一学期中はZoomを使用して「双方向Web授業」で行っております。先週の授業テーマは「立体図形」でした。「立体図形」は得意・不得意が分かれやすい単元です。慶應義塾普通部という難関中を目指している生徒たちでも、「あまり得意ではない」という生徒がクラスの三分の一以上いました。
「目をよくする」というのは、この「立体図形」の図をしっかりと「見えるようにする」という意味で、今回は使わせていただいています。「立体図形」の図の描き方にはいくつかの種類がありますが、中学受験においては多くの問題で「見取り図」が使われます。「投影図」も使われることはありますが、頻度はそれほど多くはありません。この「見取り図」を見たときに、頭の中で「立体」がイメージできるかどうかが、この単元を得意にするか、不得意にするかの大きなポイントになります。「見取り図」にしても「投影図」にしても、実際には「立体」である図形を、それぞれの「ルール」に従って「平面」に描き表しているものです。ですからその「ルール」を理解すればよいということになりますが、それだけでは実際に「見えてくる」ようにはなりません。必要なのは「立体を見る感覚」となります。この感覚は小学校低学年の段階から、トレーニングを重ねておくことが大切です。比較的早いタイミングで「立体感覚」が身に付いてくるお子様もいますし、なかなかうまくつかめないお子様もいます。ある程度、数をこなしながらトレーニングしていくことが必要な部分となります。特に小学校低学年においては、立体図形を「見る」だけではなく、「自分で描いてみる」という練習も効果があります。ご家庭で「立方体」を描かせてみるのも面白いトレーニングになるはずです。
先日の「全国統一小学生テスト」でも、各学年で「立体図形」に関する問題が出題されています。お子様がどのように解いたかをご確認いただき、この先のトレーニングについてお考いただくのもよいと思います。
学力を伸ばしていくためには、「聞きとる」力もとても大切になります。それを今回は「耳をよくする」という言葉で表現させていただいています。その点に関しては、次回詳しく書かせていただきます。
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