『ゴールデンウィークのご旅行は?』
2025.04.23
先日機会があり、久しぶりに新幹線に乗りました。と申し上げるとおわかりになる方もいらっしゃるかもしれませんが、「夏期合宿」の宿泊ホテルの確認に行ってまいりました。校舎では5月に入りましたら、早稲田アカデミーの「夏の予定(夏期講習会・夏期集中特訓・夏期合宿など)」をご案内させていただきます。すでに夏のご家族の予定をお考えの方もいらっしゃるでしょう。毎年、4月に新学期が始まると「夏の講習会の日程を教えてください」というお問い合わせもいただくのですが、それまでお待ちいただければと思います。
夏の前に、今週末からは「ゴールデンウィーク」がやってまいります。今年、早稲田アカデミーの小学生・中学生の集団指導校舎は、「4/29(火祝)~5/6(火休)」の期間で、小学生・中学生の集団指導校舎は通常営業をお休みとさせていただきます。ただ、中学受験コースの小4~小6生の方については、5/6(火休)は授業が行われますので、ご注意ください。詳しくは校舎からのご案内をご確認いただければと思います。
新幹線に乗っている間、車窓から外を見ていました、頭のなかに地図を置きながら。飛行機のなかですとパソコンを開くことが多いのですが、列車や新幹線のなかでは、時間が許せば外をボーっと眺めていることが多いです。すると、いろいろなことに気付きます。「ゴールデンウィーク」にご旅行の予定がある方は、よろしければお子様と一緒に風景を眺めていただければと思います。
早稲田アカデミーにお通いの方にとっては、連休の初めの土日(4/26・27)にそれぞれの学年の組分けテストが実施されます。それが終わってからの「連休」ということになるはずです。テストの結果によっては、「旅行に行く電車のなかでも、テキストを見せて勉強させなくちゃ」とお考えになる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、この期間は一旦テキスト学習からは離れていただき、ご家族の時間を楽しむことを最優先に、そこでしかできない「学び」を経験していただければと思っています。車窓から外を眺めることもその一つです。
ゴールデンウィークは気候のよい時期の連休でもあります。せっかくですから机から離れ、勉強のことは忘れて、思いっきり楽しむという時間を大切にしていただきたいと思います。また、保護者様とお子様の会話の時間を、いつもよりゆっくりとっていただくのもよいと思います。
一方で、保護者様のお仕事の関係やご家族の都合で、まとまったお休みができないというケースもあると思います。そんなときには、ご家庭でできる「日本一周旅行」などはいかがでしょうか。このブログでもご紹介したことがあるのですが、費用もほとんどかからず、お子様との会話のきっかけにもなる「ゲーム」のようなものです。
ご用意いただくのは日本列島の白地図と色鉛筆だけ。できれば、昔のアルバムなども一緒にご用意いただくのもよいかもしれません。まず、ルールを説明しましょう。お子様が行ったことのある都道府県は「緑」、お父様とお母様がお二人で行ったことのあるところは「黄色」、お父様だけが行ったことがあるところは「青」、お母様だけが行ったことのある場所は「赤」と、それぞれの好きな色を決めて、その都道府県を塗りつぶしていくだけのゲームです。「交互に塗りつぶしていく」というルールにしてもよいのですが、それだとお子様がすぐに負けてしまいますので、ゲームとしてはあまり面白くないかもしれません。それよりも、まずは今住んでいるところから順番に塗りつぶしていく方が楽しいでしょう。
今お住まいの場所が東京都なら、そこをお子様の色で塗りつぶします。次にご家族で鎌倉や横浜に遊びにいらしたことがあるのなら、そのときのことを思い出すような話をしながら(できれば写真を見たりしながら)神奈川県をお子様に塗らせてあげてください。ディズニーランドは千葉県、去年行ったぶどう狩りは山梨県……というように、だんだん色が塗られていくはずです。「おじいさんの家は○○県だから、こんな遠くだよ」「そのとき乗った△△新幹線は、ここをこんなふうに走っているんだよ」と、新幹線の線路や高速道路を書き込んでいただいてもよいかもしれません。ある程度までいくと、お子様が塗ることのできる場所は終わってしまうでしょう。そこで、お父様やお母様の昔話の出番です。昔のアルバムなどを見ながら、「この県の○○にはスキーに行ったことがあるから、ここはお母さんが塗るね」「お父さんはここに出張に行ったよ。お土産に□□を買ってきたのを覚えている?」というように続けていくと、お子様の興味も続くはずです。お父様、お母様が思い出せる限りを塗りつぶしたら、次は「未来地図」の作成になります。「この県はまだ誰も行ったことがないから、次の家族旅行はここに行こう」なんていうお話も楽しいでしょう。
おわかりいただけると思いますが、この方法は日本地理学習の導入として、非常に効果的です。日本地図の全体像が頭に入ることで、地理学習の土台になりますし、それが単に机上の学習ではなく、実際の経験や興味につながっていれば、定着度合いも飛躍的に高くなります。また、地図というものは全体を俯瞰してつくられているものですので、細かい学習に入る前に全体像をとらえる思考を養うためにも効果的なのです。
……という学習上の効果もありますが、実際にうまくお子様をリードしながら進めていくと、保護者の皆様も十分に楽しめるもののはずです。せっかくのゴールデンウィークですから「学習」や「勉強」という意識ではなく、お子様と楽しみながらコミュニケーションをとるような気持ちで、よろしければやってみてください。
以前、保護者会でご紹介したところ、とても楽しい地図をつくって見せてくださったご家庭がありました。そのときは小3と小5のご兄弟(お姉さんと弟)の二人がつくってくれたのですが、それぞれの県に「20××年家族旅行」とか、「19××年お父さんとお母さんが旅行」など記されていて、別ページにはそのときの写真も貼られていました。「家族で日本一周!」という題名がつけられたスケッチブック一冊の超大作。沖縄県にはお姉さんの名前とともに、「中学入試合格旅行!」という未来の予定も書かれていました。
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