『大きな目標、小さな目標』
2018.02.23
早稲田アカデミーの指導の根幹に、「目標に向かって真剣に努力をする」というものがあります。「目標」があるかないかで、「やる気」のレベルは大きく変わってくるものです。スポーツでも、選手たちは大きな目標があるからこそ、そこに向けてレベルの高い努力ができるのではないでしょうか。先日も書かせていただいた「オリンピック」も選手たちにとっては大きな目標なのだと思います。4年前に見たニュースを思い出します。今回のオリンピック、スピードスケートで金・銀・銅の三種類のメダルを獲得した高木美保選手が、ソチオリンピックの日本代表に選ばれなかったとき、「次の平昌オリンピックを目標に定めた」と言っていました。そこからの4年間の努力は、私などには想像もつかないものだったと思います。毎日のトレーニングも決して楽なものではなかったことでしょう。それを乗り越えられたのは、「確固たる大きな目標に向かう気持ち」が軸にあったからだと思います。
そういえば、フィギュアスケートの羽生選手はオリンピック連覇を果たした瞬間に、今までに誰も跳んだことがない「4回転アクセル」を次の目標として設定した、という話も聞きました。
学習においても、「やる気を継続させる」ためには、大きな目標を設定することが大切です。早稲田アカデミーにお通いの方の場合、それはもちろん中学受験ということになるでしょう。目標としてよりはっきりさせるためには、「中学受験」という漠然とした言葉よりも、「○○中学合格」のように具体的な方が効果的だと思います。そして、お子様がその目標をより具体的にイメージしやすくするために、その学校の校舎や制服、さらにできれば実際に通っている生徒の様子を見せてあげるとよいでしょう。
一方で、毎日の学習を継続的に積み重ねていくためには、「大きな目標」だけでは足りません。お子様は大人よりも「1年」という時間を長く感じます。2~3年先の中学受験のために今がんばらなければならない、という気持ちを持ち続けるのはなかなか難しいものです。そのため、「今日がんばるための目標」「今週がんばるための目標」という細かな目標設定も大切になります。そして、これらの「小さな目標設定」の意味を理解させるのは、周りの大人の役割なのです。
早稲田アカデミーの国語の授業では、毎回「漢字テスト」が実施されます。この「漢字テスト」もお子様にとっては大切な目標となります。新しく通塾を開始された方などは、この漢字テストで高得点をとるのはなかなか難しいことでしょう。単にひとつの漢字を覚えるだけではなく、熟語として出題された場合、その言葉の意味も含めて理解し、覚えなければなりませんので、単なる暗記学習では正解できません。漢字が難しいというだけではなく、小学校での漢字学習とは少し異なる学習方法が必要になるわけです。レベルを上げた学習を進めるという点で、お子様は「大変だ」と感じることがあるかもしれません。そのときに保護者の皆様にお願いしたいのが、「漢字テストの目標点」の設定です。我々もクラス全体としての「合格点」などは設定しています。しかし、お子様の状況によって「目標点」は異なるはずです。前回の漢字テストをご確認いただき、「次は○点を目指してがんばろう!」と声を掛けていただくことが、お子様のやる気につながるのです。
また、小4以上の皆様にとっては「毎週の単元テスト」(早稲田アカデミーにおける「土曜YT講座」)が、「やる気を継続」させるための大切な「目標」となるはずです。毎週お渡しする「週報」には成績優秀者が掲載されますので、お子様のモチベーション向上のためにうまくご活用いただきたいところです。
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