四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『アジサイとカタツムリと夏の体験』

2019.06.28

今年の梅雨は「空梅雨」なのでしょうか。雨がシトシト降り続いている……といった印象はありません。朝持って出てきた傘を、校舎に「置き傘」にしていくようなことも何日かありました。私の「梅雨」のイメージは、朝からずっと雨がシトシト降り続いているようなお天気なのですが、最近の梅雨は、昔とは雨の降り方が少し違うような気がします。以前、東南アジアの亜熱帯地方の「雨季」を過ごしたことがあるのですが、夕方にザァッとスコールのような雨が降りました。最近の日本の「にわか雨」「ゲリラ豪雨」はなんとなくそれに似ているように感じています。


昔と変わったといえば、「カタツムリ」。最近、まったく見かけなくなりました。私が小学生のころ、この時期はアジサイの葉の上に、玄関の門柱に、庭石の上に、必ずといってよいほどカタツムリがいた覚えがあります。雨上がりの小学校からの帰り道、傘の先で突っついた記憶がある保護者の皆様も多いことと思います。最近の小学生はどうなのでしょうか。カタツムリを見たこと、触ったことはあるのでしょうか。
「昔はよかった」などと言うつもりはありませんが、なんとなく寂しい気持ちにもなります。「でんでんむしむし かたつむり おまえのめだまは……」なんていう歌も、今の小学生は知っているのかな、と思ったりしてしまいます。


中学入試の国語の出題文で「一昔前の小学生」が主人公の文章が出題されることがあります。「昭和の小学生」が毎日の生活の中で、悩みながらも成長していくような文章です。出題者(学校の先生)がちょうど小学生だったころの話が多いようです。私にとっては非常に身近に感じられる文章なのですが、生徒たちにとっては少し古くさく感じられるかもしれません。


正答率が非常に低かった空欄補充問題に、「( )間に運動靴を脱ぎ捨てて、家に上がった」というものがありました。一番多くの生徒が選んだ解答は「居(間)」という答え。もちろん正解は「土(間)」なのですが……。
「キョウダイの前で身支度を整える」という漢字の問題も、正答率が低かった入試問題です。多かった誤答は「兄弟」、少し考えて「姉妹」としていた答案もありました。もちろん正解は「鏡台」です。


台風3号が日本列島に影響を与えています。関西地方では、梅雨入りしたとたんの台風となります。台風といえば「夏」という印象ですが、気が付けばもう7月。いよいよ「夏」が目の前です。


「昭和の小学生」を体験するというわけにはいかないでしょうが、夏にはお子様方にいろいろな体験や経験をさせてあげていただきたいと思います。小学3年生・4年生の時期は、まだ中学入試や成績などのことを必要以上に意識されなくても構いません。単純にお子様方が楽しめるような、そして心に残るような、そんな「夏」にしていただければと思います。

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