『塾の先生に顔を覚えてもらう』
2019.10.04
この記事が公開されるのは10月4日(金)の予定ですが、そのとき私は、ベトナムの首都ハノイにいるはずです(この記事は木曜日に書いています)。
本日午前中に「なかのZEROホール」で、クローバーセミナーを実施させていただきました。今回もたくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございます。セミナーの内容は前回の記事で触れさせていただいておりますので、今回は割愛し、会の終了後に参加された皆様にお書きいただいたアンケートにあったご質問に答えさせていただきます。
「テストを受けたあとで成績が気になることが多く、校舎の先生にはいつも相談しているのだけれど、毎回連絡するのも気が引けてしまいます。どこか相談窓口のようなところはありませんか」というようなご質問がありました。
以前にも、私が直接担当していない生徒のお母様と電話でお話しさせていただいた際に「この前も校舎の先生には志望校のことで、時間をかなりとっていただいたので、こんなことで電話すると『うるさい親』だと思われてしまうではないか……と考えてしまって……」とおっしゃっていたのを思い出しました。このブログをお読みの皆様の中にも、「うるさい親だと思われたらイヤだから、あまり塾には連絡しない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
少なくとも私は、保護者の皆様を「うるさい」などと思ったことはありません。逆に頻繁にご相談やご質問をいただくお父様・お母様には本当に感謝をすることが多いのです。ある程度、よくお話しするようになると、私もいろいろとお願いしやすくなります。「先生はいつもお忙しそうなので、電話したりするのは気が引けて……」と言われることも多いです。確かに忙しいときはありますが、よくお話しさせていただく保護者の方には「いまちょっと手が離せないので……」と正直にお話しできるようになります。その代わりに、折り返しご連絡できる時間をお伝えして、落ち着いてお話しをさせていただくようにしています。
お父様、お母様にとっては本当に大切なお子様をお預かりしているわけです。さらに単にお預かりするだけではなく、お子様の将来・未来をご一緒につくっていくわけですから、保護者の皆様とは正面から本音でお付き合いさせていただきたいと思っています。ときには、我々の指導に不安を抱かれる場面もあるかもしれません。そんなときには、ぜひそのお気持ちを正面からぶつけていただきたいとも思います。
早稲田アカデミーの創業社長(塾長)であった須野田誠も、その著書の中で保護者の皆様へ向けた塾の活用法として「塾の先生から顔と名前を覚えてもらえる親になろう」というアドバイスを書いています。ちょっとしたことでも相談して、塾や先生とのパイプをつくっておくことが、お子様のためになるというような内容です。
一方で、「どこか別の相談窓口」とお考えになることについては、私はあまりおすすめいたしません。早稲田アカデミーはどの校舎でも基本的には「お子様を直接担当している講師が、保護者の皆様からの相談に直接お答えする」というスタイルをとっています。特に小学生を指導する場合、数値で出てきている成績などだけではさまざまな判断をするのはなかなか難しいものです。お子様を直接指導していない場合は、どうしても一般的な内容に終始してしまいます。ただ、今日のセミナーの冒頭でもお話ししたのですが、成長段階にある小学生は、一人ひとりの状況はそれぞれ異なりますし、そのお子様に合ったアドバイスも変わってきてしまうものです。クローバーセミナーをお聞きいただいた方や、ブログをお読みになった方から、私のもとにご相談が寄せられることがあるのですが、「その点に関してはお子様を直接指導している担当にご相談ください」としかお答えできない場面があったりもするのです。早稲田アカデミーにお通いの方であれば、私からお通いの校舎に連絡をして、校長や担当講師にご相談の内容を伝えたりすることもあります。
さて、早稲田アカデミーにお通いの方に、講師とゆっくり話ができる時間について、ちょっとしたアドバイスを書かせていただきます。校舎の責任者(校長)や教務主任と話をしたいときは、平日の午後の早い時間をおすすめします。夕方以降は毎日授業がありますので、その時間にご連絡いただいてもつかまらないことが多いはずです。また、担当講師と相談したい場合で急ぎではないときには、お子様経由でちょっとしたメモ(お手紙)を講師に直接お渡しいただくのも効果的です。できれば、「電話してください」というだけではなく、ちょっとした内容と時間も指定されるとよいでしょう。「算数の勉強法について相談したいので、今日の授業後お電話いただけませんか。22時までなら大丈夫です」というような感じでよいのです。別に丁寧にお書きいただく必要はありません。メモ用紙などでかまいませんので。
「勉強の秋」にさしかかっています。10月から12月にかけては、いくつかの大きなテストも各学年で行われ、新学年へ向けた準備もスタートする時期です。様々なご相談や、場合によってはご不安を感じられるケースも出てくるかもしれません。ぜひ、塾の先生とうまく連携をとっていただいて、お子様の成長につなげていただければと考えております。
ベトナムから帰国するのは月曜日を予定しております。次回の記事では海外での講演会の様子などもご紹介できればと考えております。
- 2019.10.04 『塾の先生に顔を覚えてもらう』
- 2019.10.02 『子どもへのコーチング』
- 2019.09.27 『スポーツの秋』
- 2019.09.25 『口を開くな!』
- 2019.09.20 『「わからせる」だけではなく……』