『2021年7月23日』
2020.07.22
早稲田アカデミーの夏期講習会期間がスタートしました。例年は、朝から生徒たちの元気な声が聞こえてくるのですが、今年の夏はちょっと趣が違っています。平日は夕方からの夏期講習会授業となっておりますので、初日の昼間は少し寂しい印象がありました。ただ、新型コロナウイルスの影響下でも早稲田アカデミーでは、例年通り・例年以上の学習効果が上げられるように授業を展開していきます。それぞれの学年で「夏の目的」は異なりますが、どの学年のカリキュラムでも夏には重要な学習が予定されています。お子様には「集中して授業を受けること」「家庭学習は短時間で効率的に進めること」など、アドバイスしていただければと思います。
夏休みに入るこの時期のブログの過去記事を見ていたところ、2017年の夏に「2020年7月24日」という題名の記事を書いているのを見つけました。7月24日……東京オリンピックの開会式が行われる予定だった日程です。
昨年の夏に行われた中学校2年生の夏期合宿で、「来年の夏、君たちは受験生としての夏を迎えているはずだ。一方で東京オリンピックも開催される。受験生の夏だから、生活のメインは受験勉強になるはずだけれど、自分の住んでいる国でオリンピックが行われるというのも、一生に一回の機会となる可能性が高い。だから、オリンピックも楽しんでほしい。金メダルを目指して努力をし、戦うアスリートのように、『合格』という目標へ向けた努力を継続してほしい」……そんな話をしたことを覚えています。
まさか、新型ウイルスが全世界的に広まり、オリンピックが延期になるという今日のような状況は、その時、想像もしていませんでした。
1991年の夏、スペインのバルセロナに数日間滞在していました。街のいたるところに翌年にせまっていた「バルセロナオリンピック」のポスターが貼られ、街角にはオリンピックキャラクターがデザインされたTシャツが売られていました。私もそれを買い、着て歩いていたところ、街角のバルのテラス席でビールを飲んでいた現地の人たちに話しかけられました。「君はどこから来たのか? 中国か?」「君もオリンピックが楽しみなのか?」、そんな質問を投げかけられました。私が日本から来たことを告げると、「日本はオリンピックのどの競技に参加するのか?」「日本にはサッカーの有名選手はいるのか?」と話が進み、意気投合して数時間を一緒に過ごした思い出があります。
来年の明日(2021年7月23日)、延期された東京オリンピックの開催式が予定されています。新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発が進み、できることならば、ぜひ開催してほしいと願っています。
オリンピックは競技を楽しむだけではなく、世界に目を向けるきっかけになるものだと思っています。札幌オリンピックの開会式を見ていて「世界にはとてもたくさんの国があるんだな!」と思った記憶があります。バルセロナの人たちもオリンピックがなければ、街角を歩いている東洋人の若者に声をかけることはなかったでしょう。来年の東京オリンピックで、海外から多くの人が来日し、日本がより世界に向けて開かれる国になればよいなと思っています。
武蔵小杉校で実施した小学3年生の保護者面談で、将来の進学先の話になり、「日本の大学だけではなく、海外の大学も視野に入れられる時代になるかも……」とお話ししたところ、お母様は少し驚きながらも「確かにそうですね」とうなずいていらっしゃいました。今の小学生たちが社会に出るころには、世界はもっと「せまく」なっていると思います。きっと多くの人材が世界で活躍していることでしょう。早稲田アカデミーでの「学び」が、そして来年の東京オリンピックが、そんな将来につながっていくことを願っています。
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