『マーフィーの法則・ズーニンの法則』
2020.10.02
ここ半年間で書かせていただいたブログの記事を見てみると、あまり「軽い」記事がありませんでした。新型コロナウイルスの影響下で、日々の業務が立て込んでいたこともありますし、私自身の気持ちも「軽く」なかったのかもしれないと考えております。もともとこのブログは、中学受験へ向けた情報について、保護者の皆様に「お気軽に」読んでいただきたいと思い始めたものです。最近は「気軽に」読める記事が減ってしまっておりましたので、今回は少し雑談めいた記事を……。
一時期流行った「マーフィーの法則」をご存じでしょうか? 私はとても面白いと思って、本を読んだ覚えがあります。いまでいうところの「あるある」のようなもので、当時の私にとってはちょっとした言葉遊びのようなイメージでした。実際にはビジネスの場面における法則として活用されているものもあるようですが、私にとっては(もしくは流行当時の日本においては)、ユーモアとしての位置付けでした。日常生活の「あるある」的なものを、法則とすることで「くすっ」と笑ってしまうようなものでした。
「車を洗い始めると必ず雨が降る。雨が降ってほしくて車を洗い始めた場合を除いては」 「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」 というような法則が有名です。もともとはアメリカで流行したものらしいのですが、日本では投稿による日本版「マーフィーの法則」のようなものも出版され、それも読んだ記憶があります。
校舎で話したところ覚えていた職員がいて、一緒に最新版の「マーフィーの法則」を考えてみました。「マスク」をテーマにして……、
「マスクをしている男性の3割は、朝の髭剃りをさぼっている」 「女性用マスクの売り上げの増加率は、口紅の売り上げの減少率に比例する」 「法則」らしく聞こえるように、「3割」「増加率・減少率」といった言葉をあえて使ってみたのですが、いかがでしょうか。なんとなく「あるある」という感じではないでしょうか。お子様と一緒に新しい「マーフィーの法則」をつくってみるのも面白いと思います。
さて、実際にお子様の家庭学習で役立つ法則をひとつご紹介します。10月中旬に配信させていただく「オンラインクローバーセミナー」でも触れさせていただく予定なのですが、「ズーニンの法則」というものです。「物事を始めるときは、初動の4分間でその後が決まる。最初の4分間がうまくいくと、その後もうまくいく」という内容のものです。
お子様の家庭学習のスタートをお考えください。だらだらとした学習になっていて、なかなか集中しきれていない様子になっている、そんな場面があるのではないでしょうか。そのときに意識していただきたいのが、家庭学習スタートの「4分間」です。そこで集中して取り組むことができれば、その後「頭のエンジン」が回り始めて高い学習効果を得ることができる、そんなイメージの「法則」です。ここで気になるのは、「4分間」という時間です。「3分間」や「5分間」ではいけないのか、「4分間」なのはなぜか……、そんな疑問がわいてきます。いろいろ調べてみたのですが、それに対する明確な答えはわかりませんでした。しかし、「4分間」という数字が出てくると、なんとなく「なるほど」と思ってしまいます。お子様にも「最初の4分間が勝負だから、その間集中してがんばりなさい」とお声をかけてみてください。
実はこの法則と同じような考え方が心理学でも使われます。「作業興奮」と呼ばれるものですが、なかなか気が進まないことでも、いったん作業に着手すると脳の中でドーパミンが分泌され、それによって「やる気」が生まれてくるというものです。勉強だけではなく、さまざまなことに応用ができる「法則」のように思います。
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