『現学年の間に行っておきたいこと ~第4回クローバーセミナーより~』
2018.11.14
今週の月曜日(11月12日)に杉並公会堂にて、今年度第4回目となる「クローバーセミナー」を実施しました。今回も多くの方々にご参加いただきました。ありがとうございます。
会場となった杉並公会堂は、実は私の実家から近く、小学生のときに合唱祭や連合音楽会、映画鑑賞会などで何度も足を運んだことがあります。内部はリニューアルされていて、とてもきれいになっていたので驚きました。ちょっとした懐かしさもあり、セミナーの話もいつも以上に気合が入っていたかもしれません。
前回の記事でもご紹介したのですが、今回は「新学年に向けて押さえておきたい5つのポイント」と題して、下記の5つについてお話ししました。
ポイント①「12月から1月の学習内容をチェックする」
ポイント②「冬休みの過ごし方」
ポイント③「現学年の間に行っておきたいこと ~日常生活面~」
ポイント④「現学年の間に行っておきたいこと ~学習習慣・学習内容面~」
ポイント⑤「新学年へ向けた準備」
今回は、いま(11月)から新学年・新年度を迎えるまでの具体的な話が中心となりました。「学習カリキュラム」や「新学年に向けたテスト」といった具体的な内容になりますと、どうしても私がよく知っている早稲田アカデミーの話になってしまいます。まだお通いでない方や早稲田アカデミー以外の塾で学習を進められている方にとっては、イメージしにくい部分もあったかもしれません。セミナーの冒頭に「いまお通いの塾にあてはめて、もしくは早稲アカではこんな感じなんだ、という視点でお聞きください」とお伝えはしたのですが……。
今回の記事では、上記のポイントの③と④について書かせていただきます。
新学年からの学習を良いかたちでスタートするためには、「現学年の間に意識して行っておきたい」ということがいくつかあります。セミナーの中では「日常生活面」と「学習面」に分けてお話しさせていただいたのですが、どちらのテーマにおいても、現学年の状況を客観的に判断・評価し、新年度からどのように改善を図っていくのか、という視点をお持ちいただくことが必要になります。例えば「朝、なかなか自分では起きられない」とか「家庭学習をする時間になっても自分から始められない」とか、そういった「変えていきたい」ポイントを、まずはいくつか挙げてみることです。一般的に「この学年の子どもだったら、このように行動するはず」という印象からお考えいただいてもよいのですが、「○○ちゃんはこうらしい」とか「お兄ちゃんが4年生のときはこうだった」という他者との比較はあまりおすすめできません。それよりも、いまのお子様の状況をスタートラインとしてお考えいただくのがよいと考えています。
セミナーの中では、「自分の部屋で、一人で集中して学習できるようになってほしい」とお考えならば、生活習慣面でも「自分一人でできるようになる」ことをお考えください、と話をしました。例えば、お風呂でも就寝時でも……。「寝るときはお母さんと一緒」だけれど、「勉強するときは一人で」というのは、少し順番が違うように思うのです。
「塾の自習室の使い方」に関しても同じです。親に対する「甘え」や「依存心」から抜け出させるために、自習室に行かせて学習させるという方法もあるとは思いますが、結果として、集中して学習できずにトイレに行ったり、文房具を借りに事務室に来たり、と数分おきに自習室を出入りするようなことになってしまったりします。「集中して学習できる環境」は精神的な成長度合いに大きく左右されるものだとお考えください。
「現学年の間に行っておきたいこと」をそれぞれのお子様に対して考える場合には、新学年から「大きくレベルアップする」とか「勉強の仕方をガラッと変える」というようなイメージではなく、「いまの状態から一歩前進する」というイメージでお考えいただくのがよいと考えています。「劇的な変化」を望むのではなく、「一歩ずつの着実なレベルアップ」が大きく伸びるためには必要なのです。
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