『サクセスロード ~本気がかなえた合格への軌跡~』
2018.11.16
「サクセスロード」という冊子をご存知でしょうか。「『本気』がかなえた合格への軌跡」という副題がついている「合格体験記集」です。入試が終わった3月から4月にかけて配布をさせていただいたので、ご覧になった方も多いと思います(もしまだご覧になられていない場合は、お通いの校舎にお問い合わせください。残部があればお渡しできると思います)。
私は毎年、この時期(11月)に校舎で実施する「小6受験生入試直前期保護者会」で、「もう一度、お子様と一緒にお読みください」とお話しさせていただいています。過去問演習が始まり、志望校の合格可能性が数字で出てくる模試が行われ、入試日までのカウントダウンが始まり、出願手続きなども考え始めなければならなくなり……。お子様も保護者の皆様も「受験」というものがより現実的に感じられるようになると、焦りも不安も大きくなってくるはずです。そんな時期だからこそ、一年前に合格を勝ち取った先輩たちの言葉が「頼り」になってきます。お子様にとっては「自分と同じように苦しんでいても、ちゃんと合格を勝ち取ることができるんだ」ということが、大きな心の支えになるはずです。
以前、中学入試でお子様が志望校へ進学されたお母様から、「合格体験記」に関するお話を伺ったことがあります。
「塾で配られる合格体験記には毎年目を通していたんですが、『志望校判定ではずっと良い結果が出なかったのに最後に大逆転合格をして』とか、『大スランプに落ち込んでいたけれど、先生の一言で一気に立ち直れた』とか、なんかドラマみたいなお話ばかりだなって、正直思っていたんです。特に保護者の方のお話などは、合格した感動もあって、少し誇張気味かもなぁと。でも、実際に体験してみると、よくわかりました。うちの子の入試も本当にドラマみたいな感じで……。12月から合格発表までの期間だけでも、長編小説が書けるかもっていうくらいの。もし後輩の受験生ママたちにアドバイスをさせていただくとしたら、『合格体験記はぜひ読むもの』とお伝えしたいです。必ず勇気をもらえますし、壁にあたったときに乗り越えるためのヒントになるとも思います」
そんなお話でした。私も毎年、中学入試ではいろいろな場面で、泣き笑い、感動させていただいています。ただ、私が見ているのはそれぞれの生徒の塾の中での姿だけです。もちろん成績動向や志望校を選ぶまでの過程、そして入試に臨む気持ちや入試当日、さらに合格発表。その一部分は生徒と保護者の皆様と共有させていただいていますが、実際にそれを経験している受験生本人、毎日の生活を共にされているご家族とは「受験にまつわるドラマ」の感じ方は違うと思います。それでも毎年大きな感動をいただいていますので、本人や保護者の皆様はさらにさらに大きなドラマを経験されていることでしょう。その気持ちの流れや毎日の生活は、言葉にすることも難しいかもしれません。
12歳から18歳までの6年間を自分で決める、それが中学受験の持つ意味です。保護者の皆様の支えもあり、我々講師もサポートさせてはいただきますが、最後の最後は一人で試験を受けることになります。それは12歳にとって大きな試練であることは間違いありません。その結果としての「合格」。そしてそこに至る過程。そこには受験生本人が「主人公」であるそれぞれのドラマがあるのです。それは単に「進む学校を決める」ということ以上に、お子様の将来にとって大きな体験・経験となることでしょう。
今年もいよいよ「入試直前期」にさしかかりました。受験生の皆さんに笑顔の春がやってくるように、私も目の前の生徒に全力投球していくとともに、全受験生を応援していきます。
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