『宿題のルール』
2019.07.10
今回は、集中力について書かせていただきます。集中して学習に取り組めるようにするためには、決められた時間の中で、決められた内容をやり切る習慣を身に付けることが大切です。
お子様が、予定していた時間までに宿題を終えられなかったとき、「終わるまでやりなさい!」と声をかけられる方もいらっしゃると思います。お子様のタイプや精神的な成熟度合いによっても異なりますが、集中力を鍛える、もしくは時間単位の学習密度を高めるという点で考えると、それは逆効果でしょう。終わるまでのんびりとやればよい、ダラダラとやってもよい、最終的に終わらせればよい、と机の前にただ座っている時間だけが長くなってしまうことにもなりかねません。決められた時間の中で、与えられた課題をしっかりと行うトレーニングを早いうちから行っておくことをおすすめします。
もちろん、決められた時間内に終わらなかった課題はやらなくてよい、というルールにしてしまうと、お子様の意識は、その時間だけ机の前に座っていればよいと考えてしまう可能性があります。そのため、そのバランスをうまくとるようにコントロールすることが大切なのです。
私が小3・小4生の保護者の皆様におすすめしている方法をひとつご紹介します。
まずは、宿題をやる時間とやる内容をしっかりと事前に決めておきます。そして、その日の課題が途中だったとしても時間がきたら終わりにします。一方で、土曜日や日曜日の空いている時間帯に「予備時間」を設けておくのです。終わらなかった宿題をその時間帯に、今度は全て終わるまでやらせるようにしてください。もし、その週に行うべき課題が全て終わっていれば、その時間は自由に過ごしてよいというルールにするのです。ここで、注意しなければならないのは、その時間にやることがない場合、ともすれば他の課題をやらせたくなってしまうものです。そのお気持ちは分かりますが、集中力を高め、時間単位の学習密度を上げるトレーニングを行っているわけですから、そこでは別の課題をやらせてはいけません。1週間の課題が決められた時間の中で全て終えられたことを褒めてあげていただき、空いた時間はお子様に自由に使わせてあげてください。
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