四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『春休みに「考える力」を身に付ける①』

2020.03.27

早稲田アカデミー各校舎では、春期講習会がスタートいたしました。新型コロナウイルスについてはまだまだ予断を許さない状況のようです。東京オリンピックの延期も決まり、この先の予定なども全国的に大きく変わっていく可能性もありそうです。そんな社会情勢の中ですが、早稲田アカデミーでは「お子様の健康・安全」「地域社会への感染拡大防止」に十分考慮しながら、以下のような対策のもと、校舎での授業を進めさせていただいております。


① 職員は全員(講師・事務ともに)、マスクを着用します。
② 職員は全員、出社時に検温いたします。
③ 手指消毒を徹底します。
④ 30分に1回の換気を徹底します。
⑤ 教室の消毒を徹底します。
⑥ 生徒の皆様もできる限りマスクを着用してください。
⑦ 「健康管理カード」に必要事項を記入してお持ちください。


私も授業中の解説が一段落したところで「よし! 換気だ」と窓を開けたり、授業後には消毒剤で生徒用の机を拭いたり、という対策をしながら生徒たちと接しています。「先生たちも対策するから、みんなも気を付けようね。マスクは外さないように。帰ったらすぐに手を洗おう」という話をすると、みんな真面目にうなずいています。


さて、春期講習会。早稲田アカデミーの一年間のカリキュラムの中で、年間3回(春・夏・冬)の講習会は非常に重要な位置付けとなっています。それぞれの学年やクラスによってカリキュラム的に扱う内容は異なります。既習内容の復習を中心的に扱うクラスもあれば、未習単元の先取りに時間を割くクラスもあります。ただ、どちらの場合も通常期の授業よりも集中的に、さらに長い時間の授業が展開できますので、普段はなかなか扱えない部分に焦点をあてた指導を行うことができます。


通常期の授業は一週間ごとに別単元を扱いますので、どうしても「追われて」いるようなイメージになってしまいます。算数を例に挙げると、教わった解き方を覚えて、それを使いこなして答えを出す……、そんな学習スタイルになってしまうのは、ある程度は仕方のないことだとも思います。講習会では、その解き方の本質的な理解を深めたり、解き方の先にある考え方に踏み込んだりという、「考える力」を養うような内容にも取り組むことができるのです。


「自分で考える力」を付けるということは、中学受験学習の一つの目的であり、難関校合格を勝ち取るために必要なことであるというのは、以前、このブログに書かせていただきました。その力は中学入試に必要なだけではなく、将来大学に進学するときにも、大学で学ぶためにも、そして社会出てからも必ず役に立つはずです。一方で、現在の日本の生徒は「自分で考える力」が弱くなっているとも言われています。来年から始まる「大学入学共通テスト」のキーワードとして「知識偏重から思考力重視」と言われているのは、そこからきていることのようです。


なぜ、「自分で考える力」が弱くなっているのかに関しては、さまざまな議論がありますが、私がここで論じるテーマではないように思います。しかし、私も生徒を指導する中で、同じように感じているのは事実です。早稲田アカデミーの授業の中では、生徒の思考力を喚起するために発問(問いを投げかけること)を行っています。「ここがこうなるから……このカッコに入る数字は……さて! なんだろう?」というような問いかけです。このような発問をしたときに、その問いに答えようと頭が回転し、考え始める生徒もいれば、回転がストップしてしまい「誰か答えてくれないかな」「先生、早く答えを言ってくれないかな」というような顔をしている生徒もいます。そして、後者のような生徒が増えてきているようにも感じています。


次回は、「自分で考える力」を身に付けさせていくためには……、というテーマで書かせていただきます。

同じテーマの最新記事

2020.03.27 『春休みに「考える力」を身に付ける①』
2020.03.25 『走りだそう。』
2020.03.23 『子どもを「やる気」にさせる ~目標と評価~』
2020.03.18 『基礎から学べる中学入試』
2020.03.13 『良質な本を……』
資料請求はこちら
早稲田アカデミー