四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『「夏の振り返り」と「私語のない緊張感のある授業」』

2020.08.26

早稲田アカデミー各校舎では、夏期講習会に差しかかっています。一方で小学校の授業は再開されていますので、例年と比べると授業に参加している生徒たちの雰囲気も少し違うように感じています。


夏の終わりに毎年書かせていただいているのですが、この時期にお子様方に一番感じてほしいのは「『夏にがんばった』という満足感・充実感・達成感」です。来年以降、「夏の学習」に取り組むときに、「去年の夏もがんばったから、今年もがんばれるはず……」という思いで臨むことができれば、学習に向かう意識も上がり、学習効果も高まることでしょう。


しかし、やはり今年は、その感触を得られているかどうかに、いくらかの不安があります。「夏休み」が短かったこともありますし、小学校の授業と並行しての夏期講習会に参加するということもあり、塾の学習を「やり切った」「がんばった」という気持ちになりきれていないお子様もいらっしゃるのではないでしょうか。


8月の終わりに、お子様と「夏の振り返り」のための会話を、毎年おすすめしていますが、今年は特にそれを行っていただきたいと考えています。自分の過ごしてきた夏休みを振り返ってみる時間を、保護者の皆様と一緒に考えていただくことで、「今年の夏は新型コロナウイルスの影響で大変だったけれど、しっかりとがんばれた」という気持ちになることができるのではないでしょうか。


毎日続けて学習してきた宿題の冊子(「ホームワーク」など)を見ながら、さらには夏期講習会の授業で使ったテキストやノートを見ながら、お子様とこの夏に学習した内容に関してお話ししてみてください。そのときには「何かができなかった」「これがちゃんとやれていなかった」というマイナス面ではなく、「こんなにがんばった」「宿題が全部終わったね」というプラスの面を強調していただくとよいでしょう。そこで感じた「満足感・充実感・達成感」は、9月以降の「勉強の秋」に、さらには来年の夏の学習へとつながっていくはずです。


私もこの夏は、小学3年生の授業に「全力投球」していました。学年やクラスによっても授業(指導)スタイルは変えているのですが、やはり「夏」は少し厳しめに、さらには密度を高めて授業を行いました。


早稲田アカデミーの授業スタイルは「私語のない緊張感のある授業」となっています。特に「夏期講習会」では、夏という解放感から、ともすれば「はじけて」しまう生徒もいますので、授業の際には「緊張感のある雰囲気」を演出できるように心がけています。とは言っても、笑顔が全くない、背筋をピンと伸ばして授業を受けているというような状態ではありません。当たり前ですがお子様自身が「緊張して」授業を受けていたりすれば、先生が話していることが頭に入るはずはないわけです。お子様一人ひとりが「緊張して」授業を受けているということではなく、教室全体に「緊張感があり」、先生の話していることに対して真剣に取り組んでいるという状態を「緊張感のある授業」と表現しているのです。


また、「私語」は「講師の管理外のフリートーク」と位置付けています。たとえば、授業にまったく関係のない「おしゃべり」を隣の生徒としているような状態です。授業に関係のある話であれば、ときには笑い声が起こるような場面も、活発な意見が飛び交うような場面も、講師としては演出することがあります。ドッと笑い声が起こっても、次の瞬間、テストが始まれば一気に集中して取り組む。真剣に問題に取り組んでいるときには一切声が聞こえず、鉛筆を走らせる音だけが……そんな授業をイメージしていただければと思います。


新型コロナウイルスの影響下にあったこの夏も、早稲田アカデミー各校舎では、そんな授業が展開されていました。この夏のお子様一人ひとりの頑張りが、きっと秋に大きな成果となってあらわれてくるはずです。ぜひ、これからのお子様にご期待ください。

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