『4回転アクセル ~目標に向かって~』
2022.02.18
2018年2月に書いた記事を読んでいたところ、平昌オリンピックで金メダルを取った羽生結弦選手について書かせていただいていました。
『フィギュアスケートの羽生選手はオリンピック連覇を果たした瞬間に、今までに誰も跳んだことがない「4回転アクセル」を次の目標として設定した』とインタビューで話していたという内容でした。ご存じの通り、今回の北京オリンピックでの三連覇はなりませんでしたが、フリーの演技で「4回転アクセル」に挑戦し、転倒はしたものの、世界で初の「4回転アクセル」として認定されたというニュースを見ました。4年間、「4回転アクセル」という大きな目標に向けて努力をしてきた成果なのだと思います。もちろん、その努力は私などには想像もつかないレベルのものだと思うのですが。
早稲田アカデミーの指導の根幹に「目標に向かって真剣に努力をする」というものがあります。なにごとでもそうではないかと思うのですが、「目標」があるかないかで「やる気」のレベルは大きく変わってくると思います。スポーツでも大きな目標があるかないかで、そこに向けた努力のレベルは違ってくると思います。4年に1回開かれる「オリンピック」は、選手たちにとってはやはり大きな目標なのだと思います。毎年行われる大会よりも、そこにかける思いは大きいものになるのでしょう。羽生選手が4年前に定めた「4回転アクセル」という目標。そこに向けた毎日のトレーニングは決して楽なものではなかったと思います。それを乗り越えられたのは「確固たる大きな目標に向かう気持ち」が軸にあったからだと思います。
学習・勉強という点においても、「やる気を継続させる」ためには、それぞれで大きな目標を設定することが大切なはずです。早稲田アカデミーにお通いの方の場合、それはもちろん中学受験ということになるでしょう。目標をよりはっきりさせるためには、「中学受験」という漠然とした言葉よりも、「○○中学」という具体的な目標の方がより効果的だと思います。さらに、お子様により具体的にイメージを持たせるためには、その学校の校舎であったり、制服であったり、できれば実際に通っている生徒をお見せするのがよいはずです。
一方で、毎日の学習を継続的に積み重ねていくためには、「ひとつの大きな目標」だけでは足りません。お子様は大人よりも、一年という単位を長く感じるものですので、二年先・三年先の中学受験のために、今がんばらなければならない、という意識を持つのはなかなか難しいものです。「今日がんばるための目標」「今週がんばるための目標」という細かな目標設定も大切なことになってきます。そして、これらの「小さな目標設定」に意味を持たせるのは、周りの大人の役割なのです。
早稲田アカデミーの国語の授業では、毎回「漢字テスト」を実施します。この「漢字テスト」もお子様にとっては大切な目標となります。新しく通塾を開始された方などは、この漢字テストで高得点をとるのはなかなか難しいことでしょう。単にひとつの漢字を覚えるだけではなく、熟語として出題された場合、その言葉の意味も含めて理解し、覚えなければなりませんので、単なる暗記学習ではありません。漢字が難しいというだけではなく、そういった点においては小学校で課されている漢字学習とは異なる学習方法が必要になるわけです。レベルを上げた学習を進めるという点で、お子様は「大変だ」と感じることがあるかもしれません。そのときに保護者の皆様にお願いしたいのが、「漢字テストの目標点」の設定です。我々もクラス全体としての「合格点」などは設定しています。しかし、お子様の状況によってそれぞれの「目標点」は異なるはずです。前回の漢字テストをご確認いただき、「次は○点を目指してがんばろう!」という一言がお子様のやる気につながるのです。
そして、小4以上の皆様にとっては、隔週で行われる「カリキュラムテスト」、5週に1回のペースで行われる「公開組分けテスト」が、「やる気を継続」させるための非常に大きな「目標」となるはずです。それぞれのテストの結果に関しては、うまく評価していただき、お子様のモチベーションを向上させるためにご活用いただきたいと考えています。
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