四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『シュトレンを買ってみました』

2022.12.09

先日、コンビニエンスストアでパンの棚にシュトレン(シュトーレン)を見つけました。皆様はお召し上がりになったことはありますでしょうか。クリスマスの時期にヨーロッパ(主にドイツやオランダなど)で食べられているパンです。日本のクリスマスはどちらかというとアメリカの色合いが濃いと聞いたことがあります。クリスマスツリーの飾りつけやクリスマスケーキなどは、アメリカから入ってきているものが多いようです。一方でシュトレンはヨーロッパ的なクリスマス文化です。


短い期間ですが北欧で過ごした経験があるので、何となくヨーロッパ風のクリスマスに惹かれます。ヨーロッパと大くくりにするよりも、ドイツ風のクリスマスといった方がよいかもしれません。どちらかというと「落ち着いた感じ」のするクリスマス飾りです。「派手」というよりも「暖かい感じ」のイメージでしょうか。


ローテンブルグという街をご存知でしょうか。ドイツ南部のバイエルン州にある街です。中世の街並みが残っている街として、ドイツではノイシュヴァンシュタイン城と並んで日本人には人気の観光地です。この街に、一年中クリスマス用品を売っている「ケーテ・ウォルファルト」というお店があります。私が最初に訪れたときは真夏だったのですが、小さな扉を開けて一歩店内に入ると、中は広い空間で、その真ん中に大きなクリスマスツリーが飾られていて驚きました。売られているのはツリーのオーナメントやクリスマスカードなどなど、全てがクリスマスに関連した商品でした。


最近、日本でも行われるようになった「クリスマスマーケット」もドイツが発祥のようです。ご紹介した「ケーテ・ウォルファルト」も日本のクリスマスマーケットに出店しているようです。アメリカ風のものとはちょっと趣が違うクリスマスツリーなどがありますので、ご興味のある方はちょっと覗いていただくのもよいかもしれません。電飾よりも木で作られた、ちょっと暖かみのある雰囲気だと、個人的には感じています。


さて、最近の教育におけるキーワードとして、「協働力」という言葉があります。大学入学共通テストで試される「学力の3要素」にも「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」という表現が出てくるのはご存じの方も多いことでしょう。「一人の天才が成果を出す時代」は終わり、「高い能力を持った個が集まったチームがより大きな成果を作り出す時代」になってきているという話を聞いたことがあります。これからの将来、そのチームは日本人だけではなく、国際的なまさに「グローバル」なチームになっていくはずです。その「協働力」の礎となるものは、「他者理解」であり「他文化理解」であると、私は考えています。国際人として活躍するためには、単に他国語が使えるというだけではなく、他国の文化を理解し許容していくことが大切になってくるはずです。


「クリスマス」「新年(お正月)」のように、全世界的な行事は、それぞれの国の文化を理解していく「きっかけ」となるように思います。「この国のクリスマスツリーはこういうものなんだ!」と思うことが、小学生や中学生が「外国」に興味を持つことにもつながるのではないでしょうか。小学校6年生が受験を終えて卒塾をしていくときに、「中学校に入って、英語を得意にするためにはどうしたらいいですか」というご質問をいただくことがあります。そのときには「春休みに、アメリカ映画を見るのもいいですよ」とお答えすることがあります。英語を「勉強」する、というところからスタートするよりも、英語が「日常的に使われている」場面を見て、さらには英語文化に触れるところから始めるというイメージです。今年のクリスマスは、いつもとはちょっと違った雰囲気にしてみるのもよいのではないでしょうか。

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