四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『春、次のステージへ!』

2024.02.07

2月1日から始まった東京都・神奈川県の私立(国立・公立)中学入試ですが、多くの学校で入試・発表が行われました。私も2月1日からは連日、自分の校舎で受験生対応をしておりました。コロナ禍前は、毎朝受験会場での入試応援に出かけて、直接握手をして激励していたのですが、2020年以降は「自粛」となっており、電話やZoomを使って受験生たちと会話をしていました。その日の入試が終わってから、直接校舎に寄ってくれる生徒たちもたくさんいて、さらに合格発表があり、インターネットでの発表も増えてきていますので、夜まで入試結果のお電話が続き……という目まぐるしい日々を過ごしておりました。


今年も早稲田アカデミーの受験生たちはがんばってくれました。このブログは合格実績の報告や宣伝をする場ではありませんので割愛させていただきますが、素晴らしい結果を残してくれています(詳しい2024年度 中学受験 合格実績速報はHPの別ページをご参照ください)。


中学入試が終われば、小6受験生たちは「次のステージ」へと進むことになります。入試である以上、一番行きたかった学校への進学を決められた方ばかりではありません。実質倍率が2.5倍の学校であれば、その学校に進学できるのは5人に2人です。進学先が第一志望校でなかった場合、涙をこぼすこともあるでしょう。ただ、中学入試は「合格」か「不合格」か、を決めるゲームではありません。その結果だけがすべてではないはずです。いままで学び、身に付けてきたことが、入試が終わったところで、すべて消えてなくなるものではありません。それは単に「国語や算数の知識・解法」だけではないでしょう。困難に立ち向かう力も、挫折を乗り越えていく勇気も……。そういった力は確実にこれから先のステージで役に立つはずです。


この時期になると、ある塾生のお母様のお話を思い出します。お嬢さまが中学受験に挑んだのですが、なかなかうまく実力を発揮できずに、第三志望の学校への進学が決まっていました。そして、3月末に行われた小学校の卒業式。お子様の顔を見ながら、その表情や顔立ちからお子様が成長した姿を感じてハッとしたとのことでした。満面の笑顔で入試を終えたわけではなかったので、正直、後悔の気持ちや納得できない思いもあったそうです。しかし、お子様の卒業式での姿を見た瞬間に、そのネガティブな気持ちは全て吹っ切れたそうです。中学受験を経験したことで、本当に逞しく成長したことを感じたからだとおっしゃっていました。そして、そういう思いでまわりを見たら、中学受験を経験した子どもたちはみんなとても逞しく成長していると感じられたらしいのです。


そのお話をうかがって「たしかにそうかもしれない」と思いました。大きな出来事や何かのきっかけによって人は成長し、変わっていくものだと思います。自分の思いと家族の思いを背負って、自分の未来を決める試験に臨むこと、それだけでも11・12歳の少年少女にとっては大きな試練でしょう。そして、合格・不合格のどちらかの結果となって返ってくる、それを真正面から受け止めることは(どちらの結果であったとしても)大きな気持ちの揺れを伴うはずです。また、自分だけではなく、同じ教室で目標に向かって同じように努力をしてきた仲間たちのそれぞれの結果を受け止めることも……。


その経験の中で、確実に子どもたちは成長したはずです。お話しいただいたお母様は『何となくそう見えただけかもしれないんですけどね……』とおっしゃっていましたが、きっと見間違いではないと思います。『でも、中学入試という選択肢を選んでよかったと思えたからいいんです』というお言葉もうれしかったです。私が直接担当していた受験生たちのことを思い出しても、彼らは早稲田アカデミーで間違いなく成長してくれたことを感じております。


入試を終えた保護者の皆様にお伝えしているのは、まずどのような結果であれ、入試という大きな試練を乗り越えたお子様をほめてあげてください。そして、後ろを振り返るのではなく、前を向いて一歩を踏み出すことが大切だということです。進学を決めた学校でどのように学び、生活していくかはこれからにかかっているのですから。


入試が終わって、お子様も保護者の皆様もお疲れになっていることと思います。少しゆっくりしていただくのもよいでしょう。いままでやりたくても我慢してきたことを、思う存分やらせていただくのもよいと思います。ただ、そんななかでも、なるべく早く「次の目標」について考え始めることをおすすめします。入試という大きな目標に向かって進んできた毎日は、大変だったと思いますが、一方で充実した毎日だったのではないかとも思います。たとえば「新しく始まる英語をしっかりとがんばる!」でもよいでしょうし、将来の大学入試へ目を向けてもよいでしょう。一つのゴールにたどり着いた今、そのゴールで立ち止まるのではなく、次のゴールを見据えてスタートを切る準備をしていただく……そんなイメージです。


「自分が勉強するんだったら、自分が受験するんだったら、どんなにか楽だろうと思います」、よくそんなお言葉をお母様からうかがいます。「見守る」というのは本当に大変なことだと、私も感じます。受験生の保護者の皆様、本当にお疲れ様でした。
「次の新たなステージ」へと向かう、お子様をこれからも応援していってください。私も中学入試を終えた皆様のこれからの活躍を、心より祈り、願っております。

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