四つ葉cafe 福田貴一中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『受験シーズン！』

2022.01.19

先週末（１月１５日・１６日）に「大学入学共通テスト」が行われました。「大学入試センター試験」のころからではあるのですが、この時期になると卒塾生たちのことが気になります。６年前に中学入試を終えた生徒たちが、次の新たな目標に挑戦している姿を想像しています。多くの生徒は大学進学が決まったあとで報告に来てくれたり、電話をくれたりするのですが、「センター試験」の直前に「入試の前に先生の声が聞きたくなった」と電話をくれた生徒もいました。

さて、今年の「大学入学共通テスト」の問題を見てみました。昨年と比較をすると「難化」と言われていて、各予備校が発表している平均点予測も下がっているようです。私自身は大学入試指導から離れて久しいので、正確な分析はできないのですが、毎年興味があって問題は見ています。昨年、「大学入学共通テスト」に変わり、「新傾向」と呼ばれる問題が出題されていたのですが、その方向性は変わっていないようです。昨年も書いたのですが、「新傾向」問題の思考スタイルは中学入試に近いようにも感じています。

数ⅠＡで出題された「プレゼント交換会」の問題は、小学生が「場合の数」として、中学入試算数で解けるものも多くありそうです。数ⅡＢの「歩いている人を自転車で追いかける問題」は、設定が「旅人算」に近いです。国語では、宮沢賢治の「よだかの星」をテーマにした文章も出題されていました。中学入試を経験した受験生は「宮沢賢治、懐かしい！」と思ったのではないでしょうか。出題されている設問とは直接関係ありませんが……。

先日の記事にも書かせていただきましたが、首都圏の中学入試は始まっています。１月１０日から埼玉県私立が始まり、１月２０日からは千葉県私立もスタートいたします。入試結果も続々と判明してきており、このホームページからも早稲田アカデミーの『合格実績速報』がご覧いただけるようになっております。毎年、合格実績を伸ばし続けてきている早稲田アカデミーですが、今年も昨年以上の結果を出すことができると予測しております。ぜひ、ご注目ください。

また、早稲田アカデミー各校舎にも入試結果の速報掲示がされています。早稲田アカデミーではお名前を掲示することにご同意いただいた方のお名前と合格校を『祝合格』という短冊に記載して教室に貼り出しています。
この『合格短冊』を掲示することには、さまざまな意図があります。第一には、がんばって合格を勝ち取った受験生の健闘をたたえるためです。さらに、これから受験をする生徒たちに勇気を与えたいという意図もあります。「誰がどこに合格しているか」を気にして、掲示を見にくる生徒がいます。そういったときに私は「同じ教室で同じ先生たちに習ってきたのだから、君たちも同じだけの実力がついているはずだよ」と話すようにしています。いま受験に臨んでいる生徒たちにとっても、「同じクラスの生徒が合格している」ということは、「自分がやってきたことに間違いはなかった」という大きな勇気を与えるものになるはずです。

さらに、来年以降に受験を迎える生徒たちにとっても大きな励みになると考えています。いま教えている生徒の中にも、掲示に貼りだされた先輩に憧れて、その先輩と同じ学校を目指したいと強く思い、がんばっている生徒がいます。貼り出される短冊を見て、『すごいなぁ』と思い、『自分も合格したい』と感じ、それを励みにしてこれから受験までの期間をがんばってくれることでしょう。

目標には具体的なイメージが必要であるとよく言われます。志望校に関しても名前だけで憧れているよりも、実際に学校を見に行って、通っている先輩たちを目にした方が、その目標へ向けてがんばる力が湧いてくると思います。この『合格短冊』も「合格の具体的なイメージ」の一つになるのです。

この時期になると、毎日校舎で受験生と向き合う中で、「入試・受験」ということについて、考えます。
「合格」という結果だけではなく、入試・受験へ向けて取り組む中で、「得られるもの」があるのではないかということを、毎年考えています。よく言われることではありますが、受験という大きな目標に向かって真剣に努力する経験は、そこから先の人生に必ずや生きるものなのだと思います。

目標が大きなものであればあるほど、そこに向かう過程には厳しさや苦しさもあるはずです。ときには、涙を流したり、逃げ出してしまいたくなったりするときもあるはずです。その「涙」や「弱気になった自分」を振り払って、もう一度前を向き、最後まであきらめずに目標を追い続けた日々は、志望校への「合格」を目指すという過程において、「成長」につながる大きなものだと思っています。