『夏の終わりに』
2023.08.25
首都圏の多くの小学校では8月25日から学校が始まるようです。それに合わせて、早稲田アカデミーの「夏期講習会」の日程も決められていますので、すでに夏期講習会の授業が終了した学年も出てきています。早稲田アカデミー小学生の二学期初回授業は9月4日(月)からとなりますので、ここから少しの期間は塾での授業はお休みとなる方も多いと思います。
私が小学生だったころ、首都圏ではほとんどの学校で8月31日までが「夏休み」だったはずですが、最近では学校の授業時間数の関係で、8月中に新学期がスタートする学校が多くなっているようです。少数ではありますが、まだ8月31日まで「夏休み」で、まだ「自由研究」などをこれからやる予定にしている生徒もいるようです。お父様のお仕事の都合に合わせて、講習会が終わった翌日から家族旅行という方もいらっしゃいます。
さて、夏休みの終わりに毎年書かせていただいていることなのですが、この時期にお子様方に一番持っていてほしいのは「『夏にがんばった』という満足感・充実感・達成感」です。そのために自分の過ごしてきた夏休みを振り返ってみる時間をとっていただくことをおすすめしています。「夏の学習計画表」の評価を見ながら、毎日続けてきた宿題(「ホームワーク」や「日々の算数」など)を見ながら、さらには夏期講習会の授業で使ったテキストやノートを見ながら、お子様とこの夏に学習した内容に関してお話ししてみてください。そのときには「何かができなかった」「これがちゃんとやれていなかった」というマイナス面ではなく、「こんなにがんばった」「宿題が全部終わったね」というプラスの面を強調していただくとよいでしょう。そこでの「満足感・充実感・達成感」は、9月以降の「勉強の秋」に、さらには来年の夏の学習へとつながっていくはずです。
例年、夏期講習会期間中は、私も講習会授業に「全力投球」しています。学年やクラスによっても授業(指導)スタイルは変えているのですが、今年の「夏」も少し厳しめに、さらには密度を高めて授業を行いました。早稲田アカデミーの授業スタイルは「私語のない緊張感のある授業」となっています。特に「夏期講習会」では、夏休みという解放感から、ともすれば「はじけて」しまう生徒もいますので、授業の際には「緊張感のある雰囲気」を演出できるように心がけています。とは言っても、笑顔が全くない、背筋をピンと伸ばして授業を受けているというような状態ではありません。当たり前ですがお子様自身が「緊張して」授業を受けていたりすれば、先生が話していることが頭に入るはずがないわけです。お子様一人ひとりが「緊張して」授業を受けているということではなく、教室全体に「緊張感があり」、先生の話していることに対して真剣に取り組んでいるという状態を「緊張感のある授業」と表現しているわけです。
また、「私語」は「講師の管理外のフリートーク」と位置付けています。たとえば、授業にまったく関係のない「おしゃべり」を隣の生徒としているような状態です。授業に関係のある話であれば、ときには笑い声が起こるような場面も、活発な意見が飛び交うような場面も、講師としては演出することがあります。ドッと笑い声が起こっても、次の瞬間テストが始まれば一気に集中して取り組む、真剣に問題に取り組んでいるときには一切の声が聞こえず、鉛筆を走らせる音だけが……そんな授業をイメージしていただければと思います。
私のクラスだけではなく、早稲田アカデミーの各校舎でも、この夏、そんな授業が展開されていました。この夏のお子様一人ひとりの頑張りが、きっと秋に成果となってあらわれてくるはずです。ぜひ、これからのお子様にご期待ください。
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