四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『夏のまとめのテストに向けて……』

2024.08.23

今年の夏も本当に暑い日々が続いています。8月初旬、私は苗場と志賀高原におりましたので、猛暑・酷暑からは少し離れていたのですが、「首都圏は連日の猛暑日」というニュースを見ておりました。東京に帰ってきてからは、その暑さに身体がなれずに体調を少し崩してしまいました。今週に入ってからは最高気温が35度を超える日が少なくなってきているようですが、ひと昔前ならば30度を超えただけで「暑い」と思っていたのですが、やはりここ数年で「夏の暑さ」の基準が変わってきているように思います。高校野球の甲子園大会の試合時間も今年から変わりましたし、「夏の過ごし方」も変えていく必要がある時代なのかもしれない、と漠然と考えています。


8月中旬以降、首都圏での「ゲリラ豪雨」も増えてきています。先日の授業で「夕立」という言葉を知っているかどうかを尋ねてみたところ、「よく知らない」という生徒が半数以上いました。確かに最近は「夕立」と表現されるような雨の降り方は見かけない気がします。雨が降る原理は同じものなのですが、その強さが違います。どちらも正確な気象用語ではないのですが、「夕立」という言葉がこのまま消えていってしまうとしたら、少し寂しさを感じるのは私だけではないように思います。「夕立」は夏の風物詩のひとつだと思うのですが、「ゲリラ豪雨」も「線状降水帯」も風物詩とはならないように思うのです。


さて、夏期講習会後半の授業が行われていますが、8月後半から授業がスタートする小学校もありますので、後半の夏期講習会授業日程は前半と比較すると短くなっています。地域によって小学校の行事予定が違いますから、お通いの校舎ごとに日程も異なります。詳しくは各校舎のご案内・時間割をご確認ください。


夏期講習会が終わった8月下旬から9月初旬にかけて、各学年では大きなテストがいくつか用意されています。早稲田アカデミー主催の模試としては、「小1~小3ワセアカチャレンジテスト」「小4トップレベル模試」「小6NN志望校別オープン模試」、さらには各学年で「YT公開組分けテスト(小4・小5必修テスト)」も実施されます。いずれの模試・テストも「夏休みの学習の総まとめ」としての位置づけでもあり、また二学期につながる大切なテストでもあります。


これらのテストに関しては、「夏休みにがんばったから、きっとよい成績がとれるはず」という気持ちでいるお子様もいらっしゃると思いますが、塾に通っている生徒たちはみんな同じようにがんばっているはずです。また、がんばった成果が比較的早くアウトプットできるタイプの生徒もいれば、得点として表れるのには少し時間のかかる生徒もいますので、夏の成果の表れ方はそれぞれで違うものです。ただ、やはり夏休みの大きな目標としてのテストですので、よい成績を残したいという気持ちはどなたもお持ちのことでしょう。「よい点数をとる」というよりも、「いまの実力をしっかりと出し切る」というのが、この時期のテストでは一番大切なことだと、私は考えています。今回はそのためのアドバイスです。


計算ミスが多いお子様の場合、保護者の皆様はテスト前にどのような言葉をかけていますでしょうか。「ちゃんと見直しをしなさいよ」とお話しになっていないでしょうか。中学生以上になってくれば、計算式の見直しをして、自分でミスを発見することもできるようになってきます。しかし、小学生にとって「自分のミスを発見する」というのは、意外に難しいことなのです。自分では正しいと思って解いているわけですから、その後に少しくらい見直しをしたとしても、ミスを見つけるところまではなかなかいかないものです。算数などで丁寧に図や式を書いていれば、それを追いかけることでミスや間違いを見つけることもできるようになってきますが、テスト中になかなかそこまでの図や式を書いて解くことはできないでしょう。


算数を教えるときに、私は「見直しはしなくていいから、1回で正解にたどりつきなさい」という話をします。まずしっかりと「正解までたどりつく道筋」を考えて、そこからはあわてずにしっかりと図や式を書いて処理をして答えを出す。いま出している数字がなにを表しているのかをきちんと意識して理解しながら、計算をしていく。そんな方法を教えています。


もし、全問解けて時間に余裕があったら、そのときは「問題文を読み直す」ように指示をしています。これは算数だけではなく、国語や理社にも有効な方法です。小学生のテストで一番ミスが多いのは「問題文の読み間違い」です。「兄の年齢を問われているのに、弟の年齢を答えてしまった」「正しくないものを選ばなければならないのに、正しいものを選んでしまった」など、どのお子様でも一度や二度はやってしまったことがあるのではないでしょうか。こういったミスを防ぐために、「問題文の読み直し」は小学生にとっても非常に有効な見直しでもあるのです。

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