『本気でやる子を育てる』
2025.01.10
1月に早稲田アカデミーの各校舎では「新小3準備講座」が行われます。今年も無料で実施されますので、ご希望の方は各校舎にお問い合わせください。
その「新小3準備講座」で以前扱った国語のテキストに出てきた問題です。いろいろなものが3つの文で説明されていて、その「もの」を当てるというゲームでした。例えば……
①冬につかうものです。 ②毛糸でできているものが多くあります。 ③首にまいてつかうものです。
おわかりですよね。答えは「マフラー」です。テキストには「ウサギ」「メガネ」「カスタネット」などを説明する文を3つ考えるという問題も出されていて、生徒たちは楽しそうに考えていました。そこから、少し応用して、「自分で『考えたもの』を説明する3つの文を考えて、それを発表してみんなで当てる」というルールでもゲームをやってみました。
①中は黄色です。 ②青森県で多く作られています。 ③外は赤い果物です。
新小3の生徒が作ってくれた問題です。答えは「リンゴ」。 そして、こんな問題を作ってくれた生徒がいました。
①テストをします。 ②チャイムが鳴ります。 ③本気でやる子を育てます。
答えは「早稲田アカデミー」。 びっくりしました。作ってくれたのは、いままで早稲田アカデミーに通った経験のある生徒ではありませんでした。早稲田アカデミーの授業には、この体験授業で初めて参加してくれた生徒です。教室の後ろで見学されていた保護者の皆様も驚いていらっしゃいました。教室に貼ってあった「本気でやる子を育てる」というポスターを見て思いついたのだそうです。
「本気でやる子を育てる」という言葉は早稲田アカデミーの教育理念です。いま早稲田アカデミーが中学入試・高校入試・大学入試それぞれで大きく合格実績を伸ばしているのは、この教育理念のもとに指導をしているからであると、私は考えています。「高大接続改革」といった話題の中でよく取り上げられるように、昨今の入試では、知識の量を問うような問題、正確に作業ができることを試すような問題だけではなく、より深く考えるような出題が増えてきています。そういった入試傾向の中で、お子様方のやる気を引きだし、自ら考えられるように指導をしています。その結果、生徒たちが前向きに学習に取り組むことで、中学入試・高校入試というそれぞれの関門を突破することができ、将来的には日本のリーダーになってくれると信じています。その礎となるのが、「本気で真剣に取り組む力」であるはずです。
「教わったことや本に書いてあることが理解できて、できるようになる」というのが学習の土台であることは間違いありません。しかし、そこまででは「習っていないことはできない」というレベルで終わってしまいます。そこから先、未知の領域であったとしても、臆せず踏み込んでいき、失敗を重ねても最後には正解にたどり着く……そんな学習の仕方を身につけてもらいたいと思っています。そのためには、「本気でやる」気持ちを持ってもらうことが不可欠なのです。
この「本気でやる子を育てる」という教育理念は、早稲田アカデミーが創立以来、大切にしてきたものです。前述の「新小3準備講座」のクイズの話にも書かせていただきましたが、早稲田アカデミー各校舎の各教室にポスターも貼ってあります。創業社長である須野田誠が定め、早稲田アカデミーの授業・指導の根幹にあるものです。
今年のお正月、ふとしたことから須野田を思い出し、彼の著書である「わが子を救う教育サバイバル術」を読み返していました。2002年に刊行された本なのですが、そこに込められた教育や生徒指導に対する須野田の思いを強く感じるとともに、いまでも早稲田アカデミーの中に根付いていると思いました。そんな彼の思い出などを次回以降で少し紹介させていただければと考えています。
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