四つ葉cafe 福田貴一中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『本を届けるサンタクロース　～今年も一年ありがとうございました！～』

2022.12.23

この記事が公開されるのは１２月２３日の予定です。明日はクリスマスイヴ。ここにきて新型コロナウイルス感染がまた拡大してきていますので、ご家庭で過ごされる方も多いことと思います。また、インフルエンザも３年ぶりに流行期に入る予兆があるとか。皆様もご自愛ください。

ここ３年間、コロナ禍の中での年末年始となっていますが、クリスマスやお正月を楽しみにしているお子様の気持ちは変わらないでしょう。来年こそは明るい年になってほしいと、お子様方が笑顔で過ごせる一年になってほしいと、心から願っています。日本の子どもだけではなく、世界中の子どもたちにとっても……。

先日、「ブックサンタ」に参加してきました。「参加」とは言っても、本屋さんで本を購入して、それをそのまま本屋さんのレジに預ける（寄付する）だけです。その本をＮＰＯ法人がお子様方に届けてくださるというシステムです。私も「誰かのサンタになれれば……」、そんな気持ちで本を選んでみました。３冊の本を購入（寄付）したのですが、すべて私が昔に読んだものを選びました。一冊は小学生向けのシャーロックホームズのジュブナイル、二冊は幼児対象の絵本にしました。

私が幼児から小学生低学年時代に、「こどものとも」という月間の絵本シリーズがありました（調べてみたところ、いまでもあるようです）。毎月届く絵本を楽しみにして、何度も繰り返しページをめくった記憶があります。そのなかでも一番記憶に残っていたのが「ぐりとぐら」でした。そのシリーズから「ぐりとぐら」と「ぐりとぐらのおきゃくさま」を選びました。「ぐりとぐら」はシリーズ一作目、「ぐりとぐらのおきゃくさま」はクリスマスをテーマにしたお話です。私が昔読んだ絵本がいまでも人気があることに少し驚きながら、レジまで持っていきました。

「ブックサンタで」とレジで告げると、店員さんが「ありがとうございます」と言ってくれました。その言葉を聞きながら、心の中で「こちらこそ感謝しなければ」と感じていました。誰かのために、「プレゼントを選ぶ楽しさ」を感じることができた瞬間だったのですから。

何年か前のクリスマスの時期、土曜日のテストのあとで、帰り際にある生徒が「今日はこれからおじいちゃんとおばあちゃんへのクリスマスプレゼントを買いに行くんだ。今年は私が選ぶの」とうれしそうに話してくれました。「何にするの？」と聞いたのですが、「うーん……わかんない。見てから考える」と校舎の外でお待ちのお母様のところに走っていきました。

誰かのためにプレゼントを選ぶ、というのはとても楽しいことだと思います。自分がもらうよりも、誰かのために選んでいる瞬間の方が、本当は楽しいのではないかと私は考えています。そして、そのときの気持ちや思いは、お子様の心を豊かにし、成長にもつながるのではないでしょうか。低学年のお子様の場合、「自分はこれがほしい」という視点で考え始めるかもしれませんが、そこからそれをもらった人のことを考えるようになるでしょう。自分とは年齢や環境が異なる人に喜んでもらうために、その人に思いをはせながら、さまざま考える……その経験は大切なものだと思います。そう考えると、たとえば一緒に住んではいないおじいさまやおばあさまへのプレゼントを考えさせるということは、とても素晴らしい子育てだと感じました。そして、自分が選んだプレゼントを喜んでくれた人との絆はより強くなることでしょう。

私の選んだ三冊の本が誰に届くのかはわかりません。しかし、自分が昔好きだった本をきっと喜んでくれる子どもがいる、そんな思いを感じられたことに「感謝」をしながら、本屋さんを後にしました。

さて、今年（２０２２年）のブログ記事の更新は今回で終了となります。毎週水曜日・金曜日の２回ずつ記事を更新しておりますので、年間で１００回弱の記事を書かせていただきました。一年間、お付き合いいただきありがとうございます。

年末になると「今年ももう終わりか、一年はやかったなぁ」と思います。「また、一つ歳をとるんだなぁ」と考えたりもします。一方で、新年に向けて前向きな気持ちになるのも事実です。担当している生徒たちの成長も楽しみですし、新しい生徒・保護者の皆様との出会いも楽しみです。毎年、たくさんの皆様と出会うことができ、「夢」をかなえるお手伝いをさせていただける、そんな進学塾の講師というのは本当に幸せな仕事だと感じています。

元気な生徒たちと一緒に、まだまだ私も成長していかなければ……。そんな思いの年の瀬です。
そして、来年こそはよい年であってほしいとも……。

一年間、ありがとうございました！
来年もよろしくお願いいたします。