『謹賀新年① ~正月特訓を終えて/イタズラ書きと深呼吸の仕方~』
2023.01.06
新年、あけましておめでとうございます。 新年第一回の「四つ葉café」となります。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新しい年、皆様はいかがお迎えになりましたでしょうか。3年ぶりの「行動制限のない年末年始」という言葉がテレビでも使われていました。今年は帰省や旅行、温泉やスキーなどに向かわれた方もいらしたのではないでしょうか。
12月30日から1月3日まで、早稲田アカデミー校舎は通常営業はお休みとさせていただいておりましたが、受験生を中心に「正月特訓」が行われていました。私は「小5NNジュニア」の女子会場の責任者として、六本木の外部会場に詰めていましたが、その合間をぬって、自分の担当している小6NNクラスの授業も行っていました。
私の管理していた「小5NNジュニア女子会場」には、早稲田アカデミー全校舎から小5SSクラスに在籍をしている生徒たちが集まってきてくれていました。新型コロナウイルスの感染状況が懸念される中ではあったのですが、期間中に「発熱」や「咳」「のどの痛み」などの症状を訴える生徒は一人もおらず、出席率も非常に高い中で、無事に終了することができました。
「無事に……」と書いたのですが、一つだけ最後にトラブルが発生しました。 1月3日の最終日、生徒を送り出して、お迎えにいらしていた保護者の皆様と全員引き合わせた後のことです。スタッフ全員でほっとしていたところに、会場のスタッフの方がお越しになりました。「先生、机の上にこんなのが残っていました」と写真をお持ちになったのです。見ると、机に書かれた文字が……。「イタズラ書き!」 そこに書いてあったのは、 「この3日間、お世話になりました。ありがとうございます。」 というメッセージでした。 会場スタッフの方が続けて口にされたのは、「鉛筆書きだったので、すぐに消せるので問題はないのですけれど、なんかジーンときて、先生方にお見せしようと思って」という言葉でした。そして、「本当にいい子たちでしたよね。礼儀正しいですし、一生懸命勉強していましたし……。」とおっしゃってくださいました。 机の上にメッセージを書くのは、もちろん良いことではありません。新型コロナウイルス感染症対策のために、毎日「座席表」を作っていましたから、調べようと思えば、どの校舎の誰が書いたかはわかります。ただ、調べて叱る気持ちにはなれないメッセージでした。教えてくれた先生たちに一言でもお礼を言いたかったのでしょう。でもたくさんの先生がいたし、クラスの人数も多かったし、思わず机に鉛筆で書いてしまった。そんなところなのだと思います。
小学5年生の生徒にとって、2023年は「受験生として」過ごす、大切な一年です。そのスタートとなるのが「正月特訓」でした。私の勤務していた六本木会場だけではなく、首都圏の全会場ではいろいろな想いで参加してくれている小学5年生がいたことと思います。年末年始の時期に、参加してくれていたわけですから、一つでも二つでも学んで持ち帰ってほしい、そんな想いで講師たちは授業を展開していました。 私は小5の授業は「Zoomクラス」だけ担当したのですが、会場の生徒たちにも、昼食休憩時間などには、声をかけるようにしていました。算数や国語ではないのですが、やはり何かを「持ち帰って」もらいたいと思って、いくつか話したりもしました。
いくつかのクラスでは、昼食の自習時間に「深呼吸の仕方」を教えました。 「脳が働くためには、酸素が必要だから、しっかりと酸素を送り込むために、深呼吸の仕方を覚えよう。さらに深呼吸をすると、心が落ち着いて集中して問題に取り組めるはず」、そんな話をしてから、次のような手順を教えました。初めに深呼吸をやらせてみると、ラジオ体操のように腕を広げてやり始めた生徒がいたのですが、「勉強やテストの前に行う深呼吸はちょっと違うよ」と話してから。 ①鼻から6秒間、息を吸い続ける(一気に吸うのではなく) ②1秒間、息を止める ③口から静かにはき続ける(一気にはくのではなく) 手順を教えてから、2回ほど練習をしてみました。 最後に「これから入試までの一年間、勉強を始める前やテストの前に、この深呼吸を実践してみなさい。まずは自分が集中して取り組む前の習慣(儀式)としてやり続けてみよう。習慣がついてくれば、その行為を行うことで集中できるようになってくるはず。そして、一年後の志望校の入試会場で、今日のことを思い出しながら深呼吸をしてみてください。きっと『あの正月特訓から一年間、自分はがんばってきた』、そんな風に思えるはずだから」 そんな言葉で締めくくりました。
毎年、年初に思うのは「笑顔の多い年」になって欲しいという願いです。家族や自分だけではなく、日本中、さらには世界中の多くの人が笑顔で過ごせたらいいと、最近は思っています。そのために、私にできることは、目の前にいる生徒と保護者の皆様に笑顔になっていただくこと。そして早稲田アカデミーにお通いでこのブログを読んでくださっている皆様に、中学受験に興味をお持ちでクローバーセミナーなどに参加してくださる皆様に、笑顔になっていただけるような情報を発信していくこと。そんな風に考えています。
講師としての我々の仕事はお預かりしたお子様と、その保護者の皆様を「笑顔の未来」へとお連れすることなのだと思うのです。もちろん、成績を上げ、志望校合格へと導くのが進学塾の使命です。しかし、「志望校に合格はしたけれど、あんなに辛い思いは二度としたくない」……そんな風に感じてしまえば、笑顔になることはできないでしょう。受験という大きな目標に向かっていく過程の中では、ときには辛いこともあるはずです。そんなときにもお子様との思いを共有し、最後には笑顔で巣立っていっていただく、そんな塾でありたいと心から願っています。「合格できたから」だけではなく、「早稲田アカデミーで勉強をすることができてよかった」「早稲田アカデミーに通わせてよかった」、そんな笑顔をたくさん見たいと、今年も考えながら新年を迎えました。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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