四つ葉cafe 福田貴一 中学受験をお考えの小学生3・4年生のお子様をお持ちの保護者の方のためのブログ

『小学生の5月病』

2024.05.31

例年、5月のブログ記事では「小学生のモチベーション」について書かせていただいています。以前にも「中学受験に向けたカリキュラムを進めている小学生は『5月病』になることがあります」という記事を書かせていただきました。それをお読みになったお母様から「ブログを読ませていただいたのですが、うちの子は本当にそんな感じで……」というお話をいただきました。


2月から塾での新学年がスタートし、学校では4月に新学期が始まり、それぞれのタイミングで「がんばろう!」という気持ちになっていたことでしょう。しかし、人間の気持ちというのは変わっていくものですから、だんだんとその「やる気」も薄らいできているのではないでしょうか。「ゴールデンウィークに気持ちを切り替えて」と考えていた方は、「切り替え」たまま、机に向かってもなかなか集中できていない、そんな状況にあるのかもしれません。


早稲田アカデミーの教育理念は「本気でやる子を育てる」です。実は生徒をやる気にすることそのものはそれほど難しくはないのですが、そのやる気を継続させていくことはとても難しいのです。勉強に対しては、常に高いモチベーションを保っていて欲しいとお考えになる保護者の皆様もいらっしゃることでしょう。しかし、人間である以上、モチベーションが高い時期もあれば、下がってきてしまうときもあるはずです。保護者の皆様にとって大切なのは、その「気持ちの動き」をコントロールしてあげるという意識を持つことだと考えています。一年という長い期間の中で、勉強に一生懸命に取り組まなければならない時期を明確にして、そこでやる気を高く持てるように、おさえるべきところはおさえておくことも必要なのです。


年間学習の中で、学習に力を入れなければならない時期の一つが「夏休み」です。進学塾に通っている小学生の年間の学習量の三分の一は夏休みに行われているという統計結果を見たことがあります。少し誇張気味かもしれませんが、どの学年でも夏休み(夏期講習会)の学習内容は年間で非常に重要です。小6受験生の夏休みは「受験の天王山」と言われているくらいで、この時期の過ごし方が入試結果に直結すると言っても過言ではないでしょう。この小6の夏休みをイメージしながら、非受験学年でも夏には高い意識で学習に取り組むことが必要です。


夏にがんばることが大切ですが、夏休みに入ってから「さあ、夏休みだからがんばりましょう」と言っても、お子様がすぐにはがんばる気持ちにならないのはご理解いただけると思います。夏休みに「がんばる」ためには事前にその気持ちをつくっておかなければなりません。早稲田アカデミーでは5月中旬から夏期講習会の塾生申込が始まっています。少し早いタイミングのように思われる方もいらっしゃるかもしれません。事務処理上(銀行口座引き落とし)の理由もあるのですが、このタイミングで私は生徒たちに「夏に向けた気持ち」をつくらせ始めます。4月の新学期から少し経って、ゴールデンウィークで一息つき、ほとんどの生徒は学習意識・学習意欲を下げてしまっています。私のクラスでも宿題を忘れる生徒こそいませんが、その完成度は少し低くなってきています。そこで、夏の話をすることで、そこから夏に向けて学習意識を上げていくようにコントロールしていくわけです。


今年も、5月のゴールデンウィーク明けの授業で、生徒たちにこんな話をしました。
「ゴールデンウィークは楽しかったかな?どんなことをした?どこに行った?楽しんだら、次は勉強をがんばろう!まずはじめの目標は6月2日の『全国統一小学生テスト』。全国の小学生との『全国大会』だから、いつもよりも本気を出して……。大きなテストが終わったら夏休み。講習会で勉強がんばって、がんばったら旅行や合宿(小4)で思いっきり楽しんで……」そんな話でお子様方の気持ちを盛り上げていっています。

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