『7月』
2024.07.03
いよいよ7月。今年ももう半分が終わってしまいました。7月ときくと「夏」を意識します。梅雨明けはしていませんが、日射しの強さを感じる日もあります。「ひざし」という言葉にはいくつかの漢字表記が存在しています。「日差し」「陽射し」「日射し」……調べてみてもはっきりとした違いはなく、どの表記を使っても大きな問題はないようです。ただ、個人的には夏の強い太陽が降り注ぐ「ひざし」は、「日射し」という表記が一番しっくりくるように思っています。太陽の光が「射す」というイメージでしょうか。英語の「sunshine」と「sunlight」も同じように、どちらも「日光・日差し・陽射し」という意味で使われ、使い方に大きな違いはないそうです。ただ、こちらも夏の日光は「sunshine」の方かな、と個人的には思っています。あくまでイメージですけれど……。
以前、初夏のとても暑くなった日に、小学4年生の授業があり、「今日は暑いね」と声をかけたら「夏が本気になっているね」という表現で返してくれた生徒がいました。このブログでも「本格的に夏がやってきた」というような表現を使うことがあるのですが、「夏が本気を出してきた」というのはとてもよい表現だと感心したことを覚えています。
早稲田アカデミーの教育理念である「本気でやる子を育てる」という言葉は、各教室にポスターが貼ってありますので、それを見ての表現だったのかもしれません。「夏」という季節を擬人化して、その夏の「本気」が気温の高さになって表れている、詩的な表現だと思います。「夏の本気に負けないように、みんなもがんばろうね!」と話をして、授業を始めました。早稲田アカデミー各校舎でも、三週間後に迫ってきている「夏期講習会」「夏期合宿」「夏期集中特訓」へ向けて、準備を整えています。「一年で一番伸びる夏」に充実した密度の高い授業で、秋に向けて一気に伸ばしていく、そんな「夏」にしていきたいと考えています。
さて、早稲田アカデミー各校舎では「夏期講習会のお申し込み」も進んでおり、ご家庭でも夏休みへ向けた準備を進めていらっしゃることと思います。夏直前の保護者会などではよくお伝えするのですが、夏の学習をより充実させていくには、事前に「準備」をしておくことが必要です。「学習計画表」をしっかりと準備して、夏休み期間中の学習イメージを作っておく……そんなところからスタートしていただければと思います。
「夏の準備」という点で一番大切なのは、「心の準備」です。「よし、夏休みだ!がんばろう!」という気持ちがお子様の中に生まれるというイメージです。早稲田アカデミーでも夏期講習会初回授業で「オリエンテーション」を実施し、「講習会期間中の学習目的」「授業の進め方・家庭学習のやり方」などを伝えて、お子様の「やる気」を引き出していきますが、ご家庭でもサポートしていただければと思います。そのためのいくつかのアドバイスを具体的に書かせていただきます。
まず、学習環境の整備をしてください。簡単に言えば「勉強場所の掃除・整理」です。一学期のテキストや教材などは整理して片付けてしまうのがよいでしょう。夏を迎える前に「リセット」してみてください。中には「やりきれなかった一学期中の教材を夏休みに……」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、それよりは「講習会の家庭学習に注力して、その完成度を高める」という方がよいと私は考えています。一学期期間中の重要単元に関しては、各学年とも講習会カリキュラムの中で復習を行いますし、少々の「積み残し」であれば、ここから先に十分フォローができるようになっていますので。「やり残したことをやっていく」というよりも、「ここから新しく取り組んでいく」という方が、お子様の学習に向けた気持ちは前向きになるはずです。
机の上が片付いたら、次は学習用具(文房具)を何か新しくするのもよいでしょう。夏期講習会から新しく使い始めるノート、今までよりもちょっと大人っぽい筆箱……そんなものをきれいになった机に並べれば、「よし!がんばるぞ!」という気持ちがうまれてくるものです。講習会でお弁当がある学年の方は、お弁当箱を新しくするというのでもよいかもしれません。「夏」を特別な期間としてとらえ、その期間の学習に集中する……そんな気持ちにお子様がなれるように、いろいろと工夫をしていただければと思います。
- 2024.07.03 『7月』
- 2024.06.28 『授業を受ける姿勢 ~早稲田アカデミー晴海校の小3授業より~』
- 2024.06.26 『思考力を鍛えるために ~自己効力感と「本気でやる子を育てる」~』
- 2024.06.21 『思考力を育てる② ~セミナーのご質問にお答えします~』
- 2024.06.19 『思考力を育てる① ~セミナーのご質問にお答えします~』